
「あ、これ欲しいな」
ふとそう思ったとき、あなたならどうしますか? 自分のお小遣いから出すか、家計から出すか、それとも夫におねだりするか。
私は転勤族の妻です。 昨年の3月に前の仕事を退職してから、約10ヶ月間。 体調を整え専業主婦をしながら、在宅でできることを模索する日々を送っていました。
もちろん、今の生活に不満があるわけではありません。 でも、「自分の力で稼いだお金」が手元にない心許なさを、どこかで感じていたのも事実です。
そんなある日、どうしても欲しいものができました。 家計から出せない額ではないけれど、なんとなく言い出しにくい。
「……よし、稼ごう」
そう思い立った私が選んだのは、求人サイトとにらめっこすることでも、派遣会社に登録することでもありません。 CMでもおなじみのスキマバイトアプリ「タイミー(Timee)」でした。
- 面接なし
- 履歴書なし
- 即日入金
この「3大・気楽ワード」に惹かれて、私は10ヶ月ぶりに社会の荒波(?)へ飛び込むことにしたのです。 今日は、30代・転勤妻が体験した「正直すぎるタイミー初挑戦レポ」をお届けします。
これからやってみようかな?と思っている方の背中を押せる(あるいは踏みとどまらせる?)内容になっていますので、ぜひ最後までお付き合いください。
誤算①:働く前から「赤字」の予感!?
意気揚々とアプリを開き、私が選んだのは「飲食店のキッチンスタッフ」のお仕事。 接客がない裏方なら、ブランクがある私でもなんとかなるだろうという計算でした。
しかし、応募詳細をよく読むと持ち物が。
【持ち物】厨房用の靴、ベルト、メモ帳
そうだよねえ、キッチンは滑りますよねえ・・
私のクローゼットに、そんな「ガチな装備」はありません。 でも、もう応募してしまった以上、行くしかない。
私は慌ててお店に走り、指定された厨房用の靴とベルトを購入しました。 レジでお会計をした瞬間、ふと虚しさが込み上げます。
「あれ……? 今日のバイト代の半分、この靴代で消えるんじゃ……?」
稼ぎに行こうとしているのに、まず出費。 これが「単発バイト」の最初の落とし穴でした。 もしこれからタイミーを始める方がいたら、声を大にして言いたい。 「まずは、手持ちの服や靴で行ける現場を探して!!」

メモ帳も持っていなかったので100円均で買いました
現場のリアル:一番辛かったのは長時間の拘束だったこと

いざ当日。 ドキドキしながら店舗へ向かいます。
10ヶ月ぶりの仕事。 「お店の人に怒られないかな」 「体力が持つかな」 「そもそも、ちゃんとお店にたどり着けるかな(運転苦手)」
心臓が口から飛び出そうなくらい緊張していました。
現場に着くと、働いているのは主婦の方や大学生っぽい若いスタッフさんたち。 「タイミーさんは私一人」という完全アウェイな状況です。
挨拶を済ませ、いざ業務開始! ……と思ったのですが、ここで第二の誤算が。
「やることを自分で探さなくてはいけない」
その日はたまたまお客さんが少ない時間帯だったらしく、キッチンの中は穏やかそのもの。 忙しければ「次!これやって!はい!」と無心になれるのですが、やることがないのです。
「あの、次は何をしたらいいですか?」 「あー、じゃあこれ洗っておいて」 「(3分後)終わりました! 次は!?」 「うーん、じゃあここ拭いておいて」
この「指示待ちの時間」の気まずさといったら……! 自分から仕事を探そうにも、勝手に触っていいのか分からず、ただオロオロするばかり。 時計の針がこれほど遅く進むのを感じたのは、学生時代のテスト中以来かもしれません。
「早く終わってくれ……!」 心の中で何度叫んだか分かりません。
※職場の雰囲気はとても良かったです。
誤算②:でも、終わった瞬間の「あの感覚」が違った
長く感じた勤務時間が終わり、ようやく退勤の時間。 「お疲れ様でした!」 とお店を出て、外の空気を吸った瞬間。
私の中に、ある感情が爆発しました。
「終わったーーーー!!!!」
そう、圧倒的な「解放感」です。
実は私、以前は在宅ワークをしていました。 その時は、仕事が終わっても「あのメール返したっけ?」「明日の納期大丈夫かな?」と、脳内が24時間仕事モード。 お風呂に入っていても、寝る前でも、スマホの通知に怯える日々でした。
でも、タイミーは違います。 今日で終わり。後腐れなし。 明日のシフトの心配も、人間関係のしがらみも、家に持ち帰る業務も一切ゼロ。
このメリハリこそが、転勤妻や主婦にとって最大のメリットだと確信しました。 現場での気まずさも、靴代の出費も、この清々しさでチャラにできるくらいの爽快感でした。

切り替えの大切さを感じました
稼いだ数千円の行方。それが「働く意味」になった
さて、靴代などを差し引いて、手元に残ったのはわずかな金額。 時給換算すると「えっ……」と言いたくなるような額です。
でも、私はそのお金を握りしめて(実際はアプリ上の数字ですが)、夫を誘いました。

ねえ、気になってたあのカフェに行かない?
週末、夫と一緒にずっと行ってみたかったカフェへ。 そこで注文したコーヒーとトーストの代金を、私が今回のバイト代で支払いました。

ごちそうさま、ありがとう
そう言って笑う夫を見たとき、 「ああ、頑張ってよかったな」 と、心から思えたのです。
家計から出すのとは違う、「私が汗水流して稼いだお金」で、大切な人と過ごす時間。 そのコーヒーの味は、いつもより少しだけ深く、美味しく感じました。

ちなみにほしいものは買えてません。コツコツ貯めます。
結論:転勤妻にタイミーは「アリ」か「ナシ」か?
初めてのタイミー体験。 正直に言えば、今回の現場(飲食店のキッチンスタッフ)は私には合いませんでした。 準備にお金もかかったし、短時間だったのに疲労感がすごかったです。
「転勤族の妻としてアリか?」と聞かれたら、答えは「アリ」です。 ただし、個人的には「今回の現場はナシ(体力的に厳しい)」
この「合わなければ次に行けばいい」という軽やかさこそが、私たち転勤族の妻に必要なものなのかもしれません。
もし、あなたが今、 「働きたいけど、転勤があるから定職につけない」 「ずっと家にいて煮詰まっている」 そう悩んでいるなら、一度だけ、えいや!と応募ボタンを押してみてください。
失敗しても大丈夫。 その失敗談すら、こうしてブログのネタになりますし、何より「働いた後のご褒美」は最高に美味しいですから。
私も、めげずに次の「居場所探し」に出かけようと思います。 田舎で選択肢が少ないのでもっと普及してくれたらいいな!


